御祖母(おんば)さまとは
- 長竹ママ
- 2月11日
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伝承では【島の知恵者】と呼ばれ、神さまに成られた女性の愛称です。
飛鳥時代に越中、越後、越前に派遣された使者の1人として、当時では珍しい女性の尼の行者さんが能登島にやって来て移住しました。名前を【祖母ケ尼行者(ばがにぎょうじゃ)】と言います。
彼女は能登島に点在していた村人をこの東部の先端の地に集めて、田畑を耕して農業と漁業を伝えた知恵者であり、村の人々に【御祖母(おんば)さま】と呼ばれておりました。
その祖母ケ尼行者(ばがにぎょうじゃ)の名前を取って、この町は【祖母ケ浦町(ばがうら-まち)】と呼ばれるようになりました。
空海よりも200年も早い時代の696年に祖母ケ浦町の里山で木食をして穴を掘り入定をされて、御祖母さまは町の生き仏さまに成られました。土に竹筒を刺した洞で生きている間は鈴を鳴らすと言われ、1週間も鈴が鳴り響いていたとの伝承があります。
その時に土を掘り土を掛けた1300年以上の末裔も、この町にはいらっしゃります。
その後、868年に空海の甥である智証大師こと円珍が御祖母さまの遺徳を称えて小さな祠を建てました。それが1300年続く島で一番古いお寺【専正寺】の由縁です。
御祖母さまが掘ったと言われる手製の木像も安置されております。

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